■土蔵
江戸時代の家屋は木と紙で出来ていた為大変燃えやすく、焚き木の中に住んでいるようなものでした。
ひとたび火事になると、唯一の消火手段は燃え尽きるのを待つ事だったのです。
江戸の火消しの防災手段は破壊消火(消火するのではなく、火元の近隣の家屋を破壊して、延焼を防ぐ)でした。
そこで登場したのが土蔵です。

燃えにくい土で出来ていて、財産として価値のあるものを保管していました。
窓や入口などの開口部は何層もの密閉構造になっていて、熱や火の粉の進入を防いでいました。
これなら、焼け野原になった火事現場でも焼け残って、火事で全財産を失うという最悪の事態を防げます。
以下に積層窓の施錠を示します(積層扉も同様にして施錠します)。

全開状態の二階の窓。何層にも積み重ねられた密閉構造がわかります。まず、下になる左側の積層窓から閉め始めます。

閉める順番を間違えると閉まらなくなってしまう。

最後に右側の積層窓を閉めます。

閉めたら、かんぬきを掛けて施錠して戸締り完了。
土蔵の内部。
貴重品が棚に並んでいます。奥の二階への階段は吊り上げ式で、二階への出入り口は施錠されていました。
江戸時代の貴重品は、例えば江戸の大店の代表格「呉服屋」ならば仕立てに必要な反物などが保管されていました。
